ブドウの脱粒

ブドウの脱粒は難しい問題で色々な工夫が施されている。

 正面から向き合えば、熟して糖度が上がることが大きな原因。脱粒があるパックは完熟で美味しいことが多い。ただし、脱粒を食べるかどうかで意見が出てくる。

 収穫した状態を届けたい、今ちょうど美味しい、これが問題で、輸送中に変化をすることが悔しい。

 温度を+0℃から10℃の間に維持できれば、相当熟成を抑えることができる。

 このとき、収穫したものを急速に2℃から3℃に下げることが重要。

 果粒(かりゅう:ブドウの粒)と果梗(かこう:粒についている小枝)のあいだにエチレン等の作用で離層が形成されるとの論文もあります。果梗のリグニンが増え固くなって脱粒が起きるとの論文もあります。

 果梗のリグニンは無核化(種なしブドウ)するための薬剤で、あるいはその工程で増えると言われます。したがって種なしブドウのほうが脱粒が多かったようです。

 脱粒は果粒と果梗のくっつく力が弱っていると考えることもできるので、負担を減らすためにクッション性の良い包装が考えられます。

 水分の蒸発も脱粒には関係が深いようで、口を閉じない包装と、ラップと、口シールの包装と比較して、口シールが効果があるとの論文もありました。ただし、糖分があって水分があったらカビなど菌の増殖が考えられますが、これと低温効果がコラボすればよいのでしょう。

 いずれにしても各農場の状況はそれぞれなので、皆さん工夫をされてます。

 

 カラシードはエチレンの作用を抑えるのか、脱粒に貢献する酵素の作用を抑えるのか、脱粒に大きく効果を発揮しています。

 

 抗菌を考えた「カビナイコート」を施した「カビナイバッグ」があります。フィルム包装の最内層にカビナイコートをしてシールをして中身をカビから守る。通常の袋をつくることと同じに考え、一色加工賃が増えると考えます。4000m単位で製造できます。

 

 片面不織布の三角ブドウ袋FFパックもあります。

 

 工夫の一助で色々な鮮度保持剤もあります。

ブドウって相当古い食の歴史で登場するたべものというか、葡萄酒は酒の歴史でも長老か?ラテン語でレーズンは葡萄の粒でなく房のようで英語でgrapes,バナナの房といえば皆わかりそうだが、木についているときと、もぎ取った後では呼び名が違うらしい。ビジュアル的な名称と、単位としての呼称が違う。粒は粒、房は房だ。いくら聞いてもちっとも覚えない。

脱粒が問題なブドウだが、生産の時には強引に脱粒させる。ブドウの房の果軸にはたくさんの粒がついている。摘果と言って、美味しさを計算した数に整える、例えば最初に200粒ついていたピオーネを30粒にすると最高と考えて摘果する。作り手の考えで決まる。美味しくするために、肥料を上げて少ない粒にして、甘い大玉にしても、木に負担がかかれば美味しさは一時になってしまう。一番おいしいわけでなくとも、大きいと見栄えで高くなり、美味しいと思っちゃう人もいる。

房に実がぎゅうぎゅう詰めになっていると立派に見えるが、実の間に少し隙間があったほうが良いという人もいる。本音と建て前、都市伝説の中で、戦いは続いている。

美味しく作ったものを、美味しく届けるためには、朝の冷たい空気で収穫して冷たい環境で流通させて、早く食べさせてあげたい。【ぶどうはいちごと違って冷えて甘さが増すわけではない。(いちご狩りトレー参照)】

店先のブドウを選ぶときは、ブドウの軸が太く緑々しているのがよい。

粒に張りのあるのが良い。

色はそのブドウ毎に最高の色がありますが、客には分からない。店を信頼するしかない。

ブルームという白い粉状の物は濃く残っていれば、扱いが丁寧だったということか。

冷蔵・冷凍問題なし、果軸を少し残して粒で保存。冷蔵は食べるときに洗って、冷凍は先に洗ってもよい、なんて書いてある。先のとがったはさみがあるとよい。

高い果物が普通になってきた、驚くような値段を見る。売り方もカットフルーツコーナーが広がっている。人は気が変わりやすい、明日はどんな日だろう。

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